牛乳で身長は伸びる?
小学生の子供を持つ親御さんの世代では、成長のために「カルシウムが大切だ」と子供の頃によく牛乳を飲まされた経験をお持ちの方も少なくないようです。そのような経験から、自分の子供にも一生懸命に牛乳を飲ませている親御さんも未だ多いようです。
確かに「牛乳を飲んでいれば身長は伸びる」という可能性はあります。牛乳に含まれるカルシウムや良質なタンパク質は、骨にとっても大切な栄養素であり、牛乳はそういう意味ではバランスの優れた栄養源ともいえます。
しかしここで勘違いしやすいのですが、身長を伸ばすのに重要な栄養素は、カルシウムはもちろんですが「タンパク質」の方がより重要といえます。
このタンパク質が骨や筋肉などの骨格を作る素になることは知られていますが、タンパク質は骨を作って身長を伸ばす役割の他にも、骨の成長に欠かせない「成長ホルモン」の分泌を促す働きも持ち合わせています。
また乳製品などに微量ふくまれている「MBP」という成分は、破骨細胞の過剰な働きを抑え、骨芽細胞の数を増やしますから、言い換えれば骨の作成を速めて身長を伸ばす効果が高まることはあります。
以上の理由で確かに牛乳は、身長を伸ばす効果はあるかもしれません。しかしタンパク質の摂取といいながらも、子供の身長を伸ばすためと言って牛乳や肉ばかりを摂取していたのでは肥満の原因になりますし、肥満は身長が伸び悩んでしまう原因になることさえなることがありますので、当たり前のことですがバランスのとれた食事が一番重要です。